営業活動に関わる人間にとって販路拡大は重要ミッションの1つではないでしょうか。製品やサービスの新規顧客開拓を目的とする販路拡大は企業の成長や存続にとって欠かせないものです。しかし販路拡大はそう簡単なものではありません。既存の取引先に売るとき以上に戦略が求められます。そこでここでは販路拡大にチャレンジする際に考えてほしいポイントをまとめました。

販路拡大は企業にとって永遠の課題!悩むビジネスパーソンも多い

企業が売り上げを拡大しビジネスを軌道に載せるためには販路の新規開拓は不可欠です。起業したての企業はもちろん、すでに販路を持つ既存の企業にとっても競合企業との競争に勝ち成長し続けるためには常に販路拡大が必要とされています。売り上げが確保されているとはいえ、現在の取引先がずっと存続する保証はありません。新しい取引先を探し続けることは売り上げおよび取引先減少のリスクヘッジになのです。このように企業にとって販路拡大は常に重要な課題といってもよいでしょう。
しかし新規顧客の開拓はそう簡単にできるものではありません。既存のライバル企業との競争、商品の知名度不足などの課題があります。特に中小企業、ベンチャー企業は知名度などが低く大手ブランドに比べて不利になる傾向があります。大手企業であっても、まったく新しい分野に事業を広げ販路拡大をするときは同じような問題にさらされます。実際多くの起業家や経営者、現場の営業担当が販路拡大に悩んでいる傾向です。販路拡大はただがむしゃらに努力すれば成功するというものではありません。成功させるためには会社の規模にかかわらず工夫と戦略が必要となります。扱っている商品やサービスに強みがあり、なおかつ正しい販路開拓方法を選ぶことで初めて成功のきっかけをつかむことができるのです。

販路拡大のコツはチャネル探しにあり

販路開拓をするときはまず商品に合った販売方法やチャネルを考えることが重要です。この方針決めがうまくいけば販路拡大が成功する確率も上がります。チャネルは流通経路と説明されることもありますが、それはあまり正確な説明ではありません。厳密にはチャネルには3種類のものが存在し、それぞれに持つ意味が異なります。コミュニケーションチャネルは商品やサービスを消費者に知ってもらい購買意欲を高めるためのチャネルです。テレビなどのCMや広告チラシ、インターネット広告、SNSなどがこれにあてはまります。
流通チャネルは商品やサービスを消費者に届けるためのチャネルです。卸売業者、運輸会社などがこれに該当します。販売チャネルは商品やサービスを消費者に販売する場です。ECサイトやコンビニ、スーパーといった小売店などがあてはまります。販路拡大計画を立てるときにはこれら3つのチャネルを複合的に考え自社の商品・サービスの強みを活かせるチャネルを見出すことが必要とされています。

商材の強みを活かせる販路を見つけよう

販路拡大を成功させるためには自社の製品やサービスにとって最適と思われる販路を選ばなければなりません。そのためには自社の商品やサービスおよびユーザーニーズの分析が不可欠です。自社の商品・サービス分析では、製品の本質、価格、流通、プロモーション形態を分析します。自社の商品やサービスの特徴や強みを考え、それに合ったプロモーションや流通のあり方を考える段階です。そして同時にユーザーニーズ分析を行い、どんなユーザーがサービスや商品を利用してくれそうか具体的なユーザー像を考えていきます。販路拡大ではこれらの分析結果をもとに提供する商品やサービスに最適と思われる販路を選択し実際に販路開拓を進めていきます。現実の販路開拓手法としては次のようなものが考えられます。1つはインターネットを利用した販路開拓です。ECサイト、SNSを活用した宣伝活動、コンテンツマーケティングといった手法があてはまります。もう1つは従来のオフラインで行う販路開拓手法です。業界紙や専門誌への寄稿、学会や展示会への参加、飛び込み営業、ダイレクトメール、友人・知人への紹介などの手法があてはまります。

販路開拓で新しいチャンスをつかもう

新規顧客の獲得は営業パーソンの腕の見せどころです。自社の製品・サービスに合ったチャネルを発見し販路拡大に成功できれば企業の発展に大きく貢献できます。販路の開拓はときに困難を伴いますが、その分やりがいも感じられる業務です。自社の商材の強みをいかした販路拡大活動を通じ営業パーソンとしての飛躍のチャンスをつかみ取りましょう。