営業は経験が浅いと、結果を残せないというイメージがあります。しかし、ベテランの営業マンが「経験」や「人脈」を武器にするのであれば、新入社員は別の武器を身につけて営業に励んでみましょう。実は、営業とは限られた人にしか結果を出せない仕事ではありません。ノウハウを学び、何事にも負けない心の強さをそなえれば誰でも結果は残せるのです。ここでは、主に新入社員が覚えておきたい営業で結果を出すための秘訣について解説します。

新入社員だからこそ使える!顧客への「ちょっとした心がけ」

新入社員が勘違いしがちな点は「営業とはこうあるべき」という理想象を追い求めすぎるものです。新入社員が相手にする顧客のほとんどが、はるかにキャリアを重ねている社会人ばかりです。どんなに完璧を求めても、顧客からは物足りなく見えることはあるでしょう。そこで、無理して自分を取り繕うより、「いろいろ教えてください」と顧客にお願いしてしまうのがおすすめです。営業で大切なのは顧客との関係性であり、素直に経験不足を認めたほうが顧客からの受けは良くなります。

業務の効率化では「当たり前を毎日」

営業で結果を残すには業務の効率化も重要です。しかし、便利グッズを社内に持ち込んだり、長時間かけて整理整頓したりするだけは「効率化」ではありません。業務効率化の基本は「当たり前を毎日」です。出した物は決められたところにしまう、書類はすぐにファイルに挟むなど、当然の行いを徹底しましょう。また、文房具類などが切れたらすぐ調達するのも大切な心がけです。

社内の評価も気を配ろう

顧客にさえ受ければ何をしてもいいわけではありません。社内の評価も気にして、周囲の人には礼儀正しく接しましょう。会社とはいえ、相手にしているのは人間です。好き嫌いもあれば嫉妬もある世界です。どうせなら周囲から好かれた方が揉め事を避けられますし、仕事でアドバイスをもらえるかもしれません。特に、顧客を引き継ぐ際にもトラブルを招く恐れが少なくなるでしょう。

上司との同行営業における注意点

上司との同行営業では「張り切りすぎ」は厳禁です。上司にいいところを見せようとして話を遮ったり、自分が主導権を握ろうとしたりする必要はありません。新入社員ならなおさらです。せっかく来てくれた上司の顔がつぶれますし、顧客の印象も悪くなります。頼れる上司は頼るべきポイントで顔を立てるようにしましょう。そうすると、いざというときにも気持ちよくサポートをしてくれるようになります。

一喜一憂するのではなく振り返る時間を作る

営業では、大きな顧客を引き継いだ場合など、労力に見合わないほどの成果を受けられることがあります。しかし、そんなときも一喜一憂せずに仕事を振り返りましょう。現状に満足せず、常に「もっとこうすればいいのではないか」と向上心を持つ姿勢が大切です。既存客に対してはさらに売上を伸ばす余地を見つけ、「前任者よりも良い担当になろう」と努力を続けていきましょう。

どうしても営業がつらくなったら…

営業はどんなに努力しても成果が追いつかず、ストレスがたまるときもあります。本当につらくなったらおすすめしたいのが、「他の部署の見学」です。一見すると関係なさそうな行動ですが、他の部署の頑張りを目にすると「営業はみんなの仕事を外に伝える重要な役目」だと再認識できます。また、俯瞰的に営業職を見つめなおせるようにもなるでしょう。視野が狭くなると心はふさぎこみがちになりますが、仕事に新たな視点が生まれればモチベーションは高まります。

営業は新入社員でも結果を出せる

営業には「正解」がありません。ベテランにはベテランの長所があり、新人には新人の長所があります。大切なのは背伸びをせずに「現状の自分にできるせいいっぱいのこと」を続ける努力です。そして、自分の能力を越える仕事では素直に上司を頼りましょう。営業はキャリアにかかわらず結果を出せる業種です。一度でも成功体験を味わうと自信になり、ますます営業職にやりがいを見つけられるでしょう。