セールストークのテクニックのひとつとして、印刷物や動画などのマニュアル化もされている応酬話法。営業に配属されたばかりの新人教育などでこのテクニックの訓練を受けたことがあるという人も多いのではないでしょうか。それだけ効果の高い応酬話法ですが、一方で使い方を誤れば相手を不愉快にさせてしまい、逆効果になってしまうこともあるので注意が必要です。そこで今回は応酬話法の詳細と使用時に気をつけるべきポイントなどについて解説します。

しっかりマスターしておきたい!応酬話法とは

応酬話法とは、顧客やクライアントとの会話の中で使用するセールストークのテクニックです。顧客やクライアントの質問や反応にはいくつか一定のタイプというものがありますので、あらかじめそれぞれのタイプに応じた返答の仕方を準備しておこうというものです。

上手に使い分けよう!応酬話法の種類とは

応酬話法には大きく分けて5つの種類があります。
まず最も多く使用するのは「質問話法」です。この方法は相手の真意を確認するため、相手からの質問にすぐに答えずに質問で返答するというものです。相手の言葉が主観的な意見なのか、あるいは客観的な事実なのかを見分けるために使用します。
「Yes,But話法」は相手の反対意見をまず素直に受け取ることによって会話をスムーズに行う話法です。相手の感情を逆なですることなしに自分の意見を通したいときに使用します。
「例話法」は身近な例を挙げることによって会話の説得力を高めたり、相手に親近感や安心感を与えたりする話法です。ただしこの方法は多用すると会話の焦点がぼやけてしまうことになりますので、使用の際には注意が必要です。
「聞き流し話法」は議論になることを避けるために相手の言葉を聞き流し、話題を変えてしまう話法です。そうすることによって相手の自尊心を傷つけずに話を進めることができます。
最後に「直球話法」は相手の態度が否定的であった場合、あえて強気な態度に出る話法です。そうすることによってこちら側の信念や自信の強さを相手に伝えることができます。

応酬話法の具体例を紹介!

例えば、ある求人広告誌の営業マンが応酬話法を使用すると、このようになります。
営業マンが営業で顧客のお店に行ったところ、「今は人が足りているから」と掲載を断られてしまいました。そこで営業マンは例話法と質問話法を使用して「例えば、お盆休みやお正月のような連休に一時的に人が足りなくなることはありませんか?」と顧客に尋ねます。すると「ああ、確かにそうかもしれないな」という返答が返ってきました。そこで営業マンは「そうすると、人が実際に足りなくなる少し前に募集をする必要がありますよね」と会話を続けることができるでしょう。そのようにして、契約の成立へとつなげていくのです。

勘違いしてはいけない!応酬話法の目的とは

応酬話法をセールストークで使用する際に間違えてはいけないのは、相手を言い負かすことが目的ではないということです。応酬話法の目的はこのテクニックを使用することで会話を円滑にし、顧客やクライアントとの信頼関係を築くことにあります。そのためもしも使用法を間違えてしまうとこのテクニックを使用したことで相手を怒らせたり、不愉快にしてしまうことになります。議論に勝つための話法ではない、ということを忘れてはいけません。

注意点に気をつけて応酬話法を活用しよう!

応酬話法のポイントは、何よりも相手との楽しい会話が続くようにすることです。実際の商談の場においてはどれだけ顧客やクライアントとスムーズなコミュニケーションができているのかということが商談成立の大きなキーポイントとなります。スムーズな関係を保つためには質問や例えで切り返すよりも、一度その場で会話を切り上げた方がよいこともあります。下手な応酬話法を使用することは逆に相手の心情を悪くすることにもつながりますので、まずは相手の言葉をよく聞き、会話をつなげるように心がけることが大切です。