営業マンの中には「問い合わせはあるのに、なかなか最終的な契約成立までいかない」と悩んでいる人もいるかもしれません。問い合わせをしている以上、その商品やサービスに興味があることはほぼ間違いありません。しかし、似たような商品やサービスも多くあるため、「これだ!」と思える決め手がないと購入には結びつかないのです。自動車など高級な商品ほどこのような傾向は顕著です。優れた営業マンになるためには、このような興味はあるけれどあと一歩のところにある人たちを顧客につなげなければなりません。ここでは、その方法をお伝えします。

顧客よりも多い見込み客とは?

店頭やwebサイトを訪れる人が全員訪れたその日に商品やサービスを購入するわけではありません。中には、競合他社の商品やサービスと比較検討し、購入するかどうかを悩んでいる人もいます。見込み客とは、すぐには購入しないものの自社の製品やサービスを購入してくれる可能性(見込み)のある個人や法人のことです。商品の価格が高い場合や長期間の利用が前提となっている場合など、すぐに購入を決められる人は多くありません。そこで、成約件数を増やすためにはこうした見込み客もしっかり確保する必要があります。

購入意欲の高さによって異なる!顕在見込客と潜在見込客

見込み客は、購入意欲の高さによって顕在見込客と潜在見込客に区別できます。顕在見込客とは特定の商品やサービスを利用することはほぼ確実で、どれにしようかを悩んでいる人たちです。これに対し、潜在見込客とは今抱えている悩みや要望のために何かしたいと考えているが具体的にどうすればよいのかわからない人たちを指します。たとえば、結婚記念日が近づいているため何か妻にプレゼントしたいと思っているけれど何を渡せばいいのかわからない人です。
顕在見込客か潜在見込客かによってアプローチ方法が異なってきます。顕在見込客に対しては競合他社と自社の商品やサービスの違いをアピールして、自社商品のどこが優れているのかを積極的にアピールしていきます。潜在見込客に対してはひとまず自社の商品を購入する選択肢もあることを提示しなければなりません。

購入意欲の高い見込み客を逃さないように!

たとえばイギリスへの3カ月間の語学研修プランを販売している会社があったとします。この会社の営業マンは当然ながら海外への留学に興味がある人にアプローチする必要があります。小学生よりは高校生、英語に苦手意識のある人よりは得意な人など、興味のある人の方が購入可能性は高いでしょうから、このような見込み客に絞って売り込みをかけた方が効率的です。
見込み客だと判断したら名前や面談状況などを記載した見込み管理表を作成しましょう。また、どういった点に迷いや悩みを抱えているのかもあわせて記載し、それを解決する手段がないかを検討していきます。成約に至るまで常にそれぞれの見込み客の購入意欲の高さは把握しておきましょう。

継続的に有益な情報を発信し続けよう!

インターネットを活用した見込み客の探し方、集め方をみていきます。見込み客は検索サイトで情報を探し、ホームページへ訪れます。このとき自分にとって有益な情報があれば、日にちをおいて再び訪れます。再度訪れたとき何か真新しい情報があれば、また日にちをおいて訪れる可能性が高くなります。このように何度もホームページに通ううちに見込み客から顧客へと変化していくはずです。
つまり、見込み客を探し、集めるためには有益な情報を発信し続けることが大切です。自社の顧客がどういった情報に興味があるのかを分析して、ためになる情報が何かを探りましょう。

長期戦!リードナーチャリングのすすめ

見込み客を育てることを「リードナーチャリング」といいます。まず見込み管理表をより詳細にして、見込み客を購買意欲の高さ、属性などによってカテゴリー分けします。その区分された見込み客ごとに興味を引くコンテンツ(製品カタログ、製品デモ、キャンペーンなど)を作成します。そして定期的にコンテンツを提供し、購買意欲を高めていきます。リードナーチャリングは長期戦となりますので、成約まで諦めないことが大切です。