営業をしている人にとって重要な関係となる営業経理。経理と聞いて最初に思い浮かぶもの1つが会計管理です。そのため、お金の計算などを業務にしているので数字に強いイメージがあるのではないでしょうか。

そこで注目したいのが、営業経理の役割です。営業業務を行う人にとって営業経理は欠かせない存在ですので、どんな仕事をしているか具体的にわかれば今後の仕事にも良い影響を与えてくれるはずです。そこで今回は、営業経理の仕事について解説します。

営業経理の仕事内容は?

営業経理は営業に関する経理業務を行う仕事になり、多くの業務をこなす必要があります。
具体的な業務として行うのが経理処理です。簿記の仕訳作業を会社で用意されているシステムを使って振替処理をします。次に、月次資金の取りまとめです。お金の動きを月単位で予測して、それをエクセルに記録します。さらに、営業課でお金の入出についての承認も担当します。お金の出し入れがどのような理由で行われるのかを把握して、適切な処理をする業務です。また、取引先との間で発生した買掛金の支払いが間に合わないとき、借入金の延長承認作業も行います。この作業は早い段階で処理しないと、金利負担が大きくなるので迅速に行うことが必要です。
そして、債務と債権が帳簿上で逆になっているのを修正する客先債権債務の確認、国内外の債務債権の金額のずれを調整する残高調整表業務も行います。なお、これらのミスがあった場合は営業課に対して丁寧かつ親切にアドバイスすることも必要です。その他、書類整理やラベル作成といった雑務も行うのが営業経理の仕事です。

一般的な経理との違い

営業経理は経理と同様、お金の出入りを帳簿に記録し、月もしくは年単位で集計する作業を行います。ただし、営業経理が経理と違うのは、営業を行う人に対して適切なサポートを行う必要があり、販売促進関係の業務も同時に行わなければなりません。営業をする人にはそれぞれノルマが課せられています。もし処理業務が遅れることになれば、その月のノルマが達成できないという結果につながる可能性もあります。つまり、営業経理の仕事は営業課がスムーズに営業するために必要な雑務を迅速に行う必要があるのです。

営業経理に必要なスキル

営業経理に欠かせないのが迅速な会計処理能力です。営業課のお金の出入りを管理することになりますから、帳簿付けのスキルは必要です。それを身につけるためには、簿記の資格取得も有効な手段です。また、会社のシステムについても理解しなくてはなりません。帳簿のつけ方がわかっても会社によってルールが違いますから、帳簿のつけ方も変わってきます。営業経理を目指す場合、会社のやり方に合わせることができる柔軟性も求められます。
その他、適切な管理能力も必要なスキルです。営業課の仕事をスムーズにさせるには、営業の仕事について学ぶことも忘れてはいけません。営業の仕事内容を学ぶことができれば、販売促進に関する業務も適切にサポートできるはずです。

営業経理は営業課には欠かせない職種

営業課は、常にノルマとの戦いを迫られています。毎日外に出てクライアントとの商談、新しい契約先を探すための飛び込み営業、挨拶回りなどやることは山積みです。また、会社に帰れば契約書類の整理などを行う必要もあります。そんな忙しい営業課のために、少しでも営業という仕事に専念できるようにするのが営業経理の役目です。販売促進関係だけでなく、その他の雑務についてもサポートしてあげることができれば、営業課は全力で仕事に向かうことができるはずです。
営業経理と営業課はいわばチームです。つまり、営業経理は営業課にとって必要不可欠な存在なのです。帳簿スキルだけでなく、営業についても学びたいという人は営業経理を目指してみてはいかがでしょうか。