友人・家族間の連絡手段として、メールよりも身近な存在になったといっても過言ではないライン。メールと違い、「既読」と表示されるため相手に伝わったかを判断しやすいのもラインの便利な点です。もっとも、プライベートで使用するイメージが強いなどの理由で、ビジネス上の連絡手段として利用していいのか悩む人が少なくありません。そこで、営業職におけるラインの扱いについて説明します。ただし、ここでお伝えすることがすべて正しいわけではなくあくまでも一般的な内容に過ぎないので、会社の空気や方針などに合わせてください。

お客様とのやり取りにラインを使うのはNG

業務メールと異なり、ラインはプライベート用のスマホやPCにダウンロードされているものです。ブロックや通知オフの機能を使用しない限り、時間帯に関係なくメッセージが届きます。しかも、2018年3月時点において、人によって通知音を変える機能がないので、メッセージを見るまでは誰から届いたものかわかりません。プライベートの心休まるときに大切な人からメッセージが届いたかと思えば営業メールだったとき、落胆する人もいるでしょう。
また、業務メールを送るときにはCCやBCCで上司など会社内部の人を宛先に加えることも多いのに対し、ラインは通常個人間でのやり取りになります。プライベートに踏み込むことになるので、トラブルに発展するリスクが高いといえます。このような理由から、ラインを使った営業は基本的にNGです。

ケースによってはラインを使うこともある

ラインの普及した時代、お客様のなかにはラインで連絡を取り合うことで都合がいいと感じる人もいます。チャット形式でやり取りするラインの場合、短文で送ることに心理的な抵抗が少ないため、宛名などを書く形式ばったメールよりも気軽にやり取りできます。写真や画像も簡単に送ることができます。また、パソコンでしかメールを確認しない場合、スマホでやり取りできるラインのほうがスムーズに会話が進みます。このようなメリットに着目したお客様からラインを連絡手段として使用して欲しいと言われたなら、それを断る理由はないでしょう。お客様の強い希望があったときには例外的にラインを使用することになります。ただし、軽くなりすぎないようにスタンプは使わないほうが無難です。
また、海外出張などが多く海外から連絡するとき、通信量が高くなりすぎないようにラインを使うメリットはあります。

営業は電話やPCメールが基本!

営業をするときには直接足を運ばずにメールなどで案内するときもあるでしょう。このようなとき、電話やPCメールが基本となりますので覚えておいてください。ラインを送るには相手のラインIDを知っている必要がありますので、初見の人に連絡を取るにはラインがそもそも使えないケースもあります。ラインは軽いメッセージを送るものとの認識がある人が多いので、初回の大切な営業はPCメールや電話で行ったほうが良いでしょう。

ラインは状況に応じて使い分けること!

ラインは比較的新しいツールとはいえ、広く普及していることから会社としてラインの扱い方に関するルールを確立していることがあります。多くの人が「営業にラインを使っていいのか」と悩むことから、前もってその疑問を解消する狙いもあるのでしょう。会社内で統一ルールがある場合には、お客様をいたずらに混乱させてしまわないためにもそのルールに従うことをおすすめします。もし自分の会社でルールが決まっているかはっきりしないならば、上司に営業に使うべきか否かを確認してみると良いでしょう。
仮にルールが決まっていても、いかなる場合にどのように対処するかまで詳細にルールが決まっている可能性は高くありません。詳細に決めすぎると身動きがとれなくなるからです。継続的な取引の場合、お客様の人柄を知っている営業の人にどのように連絡するかについて裁量が認められていることもあるでしょう。臨機応援に営業で使うべきかを考えてください。