営業職といえば、成果と報酬が密接に結びついた職種です。成績が良ければその分が給与に反映されて、モチベーションも上がるでしょう。一方で、成績が悪ければ給与もやる気も思ったように伸びず、その状態が続けばやがて解雇に怯えることにもなりかねません。しかし、成績不振を理由に会社が社員を解雇することはたやすいことではありません。ここでは、営業職が解雇されるのはどんなケースか、解雇されないためにはどのようなことが必要なのか、紹介します。

営業成績が悪いとクビになるの?

会社が社員を解雇するのは、簡単なことではありません。労働者の権利は法律で守られており、会社の都合で一方的に解雇されるということは、よほどの事情があると認められない限り、困難なのです。よほどの事情とは、会社の業績が著しく悪化し、役員報酬の報酬引き下げや希望退職者を募るなどの経営努力を行っても、業績好転が見込めないようなケースです。社員個人の事情で解雇されるケースには、度重なる就業規則違反を犯し、再三の忠告と改善命令が出されたにもかかわらず勤務態度が変わらない場合が考えられます。
つまり、たとえ営業成績が悪くても、やる気があり改善していこうと努力するのであれば、それを理由に解雇されるという事態は、まず起こらないと考えていいでしょう。

クビにならないからといって油断するのはNG

簡単にクビにならないからといって、油断してはいけません。会社としても、営業成績が優れない社員にはなんとかして成績を伸ばしてほしいと考えています。もし、これ以上の好転が見込めないと判断されれば、なんらかの形でプレッシャーをかけられることは避けられないでしょう。社員がより能力を発揮できそうな部署への配置転換を行い、それでも改善が見込めないようであれば、左遷されることもありえます。営業目標を達成できないことに対するプレッシャーもきつくなるでしょう。最終的に解雇にはならないものの、自主退職をすることは十分に考えられます。

売れる営業マンになる努力を怠らないこと

営業成績が好ましくないのであれば、どうすれば売れるようになるかを考え、実践することが大切です。営業職として成功を収めるために、新規顧客の開拓のため積極的にアポを取る、営業方法を工夫するといった努力を怠らないようにしましょう。同じ事業所内には、必ず成績の優れた社員がいるはずです。成功している人にアドバイスをもらったり、その人の実践している方法を真似してみたりするのも有効でしょう。
営業という仕事に就いている以上、売れるための努力をすることは当然のことです。営業成績が悪くてもクビにならないからといって安心するのではなく、少しでも上の成績を目指して努力するようにしましょう。成績はもちろんのこと、結果に至る過程も会社は評価しています。優秀でない成績だったとしても、その過程でベストを尽くしていたか否かは、その後の社内での立場に少なからず影響を与えるでしょう。

やる気が見えないとクビになる可能性は十分にある

成績が悪いからといって、会社が社員をクビにすることは簡単ではありません。しかし、一定の条件を満たした場合、解雇することは可能です。度重なる指導や努力反省の機会があったにもかかわらず、本人にやる気が見えず成績が改善されなかった場合は、解雇されることもあるのです。こうした事態に陥らないためにも、営業職は日頃から成績を上げるための努力が欠かせません。努力を怠らないことで会社は解雇することが難しくなりますし、そもそも意欲のある社員に対しては、会社側も支援を惜しまないものです。
営業職は成果が求められる仕事です。また、成果が目に見える数字として表れる仕事でもあります。結果が数字として表れているだけに、会社側も社員の評価がしやすくなります。結果として、解雇やその反対に栄転などがちらつきやすいかもしれません。しかし、結果の見えやすい営業職であっても、評価は結果だけでなされるものではありません。普段の努力は自分を救うだけでなく、最終的には会社に利益をもたらす可能性も秘めています。結果がでないからといって諦めてしまうのではなく、日頃からの積み重ねを怠らないようにしましょう。